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WJ作品中心のSSブログ。 現在はDB(親父中心)、トリコ(コマ総受)となってます。
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ココさん誕生日SSです。

これの為に…前回の更新はどうしてもしたかったんですよ。

…今日は日付変わる前に更新できて良かった(^^ゞ
会議後の飲み会は一次会だけで逃げてきました(笑)

ココさんと言えば、キャラソンの【Poison Teller】
結構…思考に残る曲で…
連日、曲順シャッフルで聞いているのに何故か会社に着く直前にかかるんですよ…録音曲数400超えてるのに…
で曲の途中で会社についてしまい…終わりまで聞いてない為にサビの部分が頭の中でリフレイン。
仕事中に頭の中で不意に『致死量ギリギリで』なんて流れて仕事の手が止まりそうになります(-_-;)
昔、DBの曲でも同じことがあったんですよねぇ…【蟻地獄】って曲なんですけど。
『殺意・悪意・無間地獄の中へ 消えてゆく』とダークな歌詞がリフレイン…


 普段、何気なく行われている作業。
 見ているだけなら簡単に思えるが実際に行ってみると難しかったりする事が多い。
 毎日の献立を考えるのも。
 大量の食材の下拵えをするのも。
 その大変さが身に染みる。

「お~い、メシま」
 ドカ、とトリコの背後で何かがぶつかる音がした。
 それが掠ったのか、頬には一筋の傷が出来ている。
「手伝わないなら、静かに待ってるくらい出来ないのかい?」
 ココはトリコの横をすり抜けると、壁に突き刺さったモノ         切っ先の鋭い包丁を引き抜いた。
「…お前な、チビ共が真似したらどうすんだよ」
「大丈夫だよ。トリコ以外にはしないように言ってあるから」
 サニーに投げた所でフライ返しで返されてしまうだろうし、ゼブラには正直関わり合いたくない。
「なぁ!これもってってもいいのか!?」
 ココが来た方向   キッチンからひょこっと小さなトリコが顔を出した。
 その手には大きな皿が1つ。
「良いよ。…全く…彼の方がしっかりしてる」
「でかい図体が邪魔だって言ったのはお前だろ」
 研究所から戻ったあの日以降、キッチンには主にココが立っていた。
 誰が食事を作るのか。
 当初は順番で行う話になった。
 が、いざ料理が出てくると…
 トリコは大雑把な、と言うよりはただ焼いただけ。
 サニーは美容に良い食材ばかりを使った栄養価の偏るメニュー。
 ゼブラは報酬をまだ貰っていないからと客扱い。
 この面子でまともに料理が出来るのは     ココしか居なかった。
「邪魔だとは言ったけど手伝うなとは言ってないよ」
「…邪魔せずに居られるかってんだ」
 怪我が治るまで料理が出来ないからとは言え、小松は料理から完全に離れる事はなかった。
 保管庫にある材料からメニューを考え、料理の手順を説明する。
 たったそれだけの事なのだが…傍から見ていると邪魔をしたくなる光景と言うものはあるもので。
 仲良く2人でキッチンに立つ姿など、邪魔をせずにいられる筈がない。
「羨ましかったら料理の1つでも出来る様になることだね」

 そんなやり取りがトリコとココの間で行われた数日後。
「きょうはおれたちがやる」
「…え…」
 小松はすでにキッチンの中に居る。
 だが、小さなトリコ達がココをキッチンの中へと入れようとしなかった。
「れたちでできる」
 何故。
 入れてもらえないのか理由に心当たりがない。
 知らない内に何か失敗でもしてしまったのかと、思考がマイナスに傾いてしまう。
 小さなトリコとサニーは言うだけ言うとさっさと中に戻っていったが、小さなココは逆にココに近づいてきた。
「…たんじょうびくらいゆっくりさせてあげたいって、こまつさんがいってました。だからぼくたちがきょうはぜんぶやります」
「ボクの誕生日だから…キミたちが…?」
 ココ本人、忘れていた訳ではない。
 ただ今の状況を考えると、自分の誕生日など二の次、三の次。
 怪我の養生をしている間は小松に負担をかけないようにと、そればかりを考えていた。
「気持ちはありがたいけど」
 キッチンの中から聞こえる小松の声に、素直にお願いして良いものなのかと悩まされる。
 中では何か調理を行っているのだろうが…頻繁に物が落ちる音や小松の心配そうな声が聞こえる。
 ココは共同生活を始めてからの子供達の姿を思い返したが、料理をしていた姿を見た記憶は無い。
「今日くらいゆっくりしとけ」
「サニー…」
「そうだぜ。あ、今日は邪魔しようって訳じゃねーからな」
「トリコ…」
 この状況でゆっくりなど出来ない、と断ろうと思ったその時、背後から声を掛けられた。
「お前の為に何かしてやりたいって思ってる小松の気持ちをオレ達は代弁してるだけだ。小松が自分で作れない分、料理は簡単なものになっちまうけどな」

 形あるものだけが贈り物ではない。
 相手を思いやる気持ち。
 大切な人の為に何かをしてあげたいと思う気持ち。
 それも贈り物。
 友であり、ライバルでもある者達。
 自分であり、自分ではない者達。
 彼らが想い人への慈愛の色に包まれていたその日は、ココにとって忘れる事の出来ない誕生日となった。

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神薙
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職業:
事務
自己紹介:
サークル活動時
《BlueSkyHero》では【蒼皇那鬼(ソウコウ ナキ)】
《Legend-Of-DragonBall》では【神薙(カンナギ)】
と、サークル名を変える時にPNまで変えたりしたお馬鹿です(笑)
どんなジャンルにも手を出しますが、自分が書くジャンルは少なかったりします…
今はタイバニ(兔虎)にもハマってたり…
基本、親父好きです(爆)
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