WJ作品中心のSSブログ。
現在はDB(親父中心)、トリコ(コマ総受)となってます。
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…サブタイトルが思いつかない時…
それだけで5分、10分と時間が経ってしまったりします(笑)
「き~さ~ま~ら~!」
声のした方へ視線を向けるとそこには鬼の形相をした、いや阿修羅を背負ったマンサムの姿があった。
チェインアニマルの対応に追われていたのだろう。その顔には珍しく疲労の色が見える。
「案外時間がかかったな ・・」
予想ではもう少し早くここに来ると思っていた。
マンサムの実力からすれば、あの程度のチェインアニマル達なら難なく大人しくさせることが出来る。
「倒すわけにはいかんだろう。あれらも大切なモノ達だからな」
あの数のチェインアニマルをすべてノッキングしてきたのだと言う。
「大切なモノ・・・ね」
大切な実験対象。
死なせてしまってはそれまでの労力が無駄になってしまう、と言うところだろう。と、ココは諦めにも近い顔をした。
「決まっとるだろう。ワシ等の勝手でこの世に産み出されてしまった存在達だ。ワシが大切にしてやらんで誰が大切にしてやれる」
ココの目にもマンサムが嘘をついていないことは解る。
が、この男ならば、ココの特殊な目を知っているマンサムならば、体から発せられる電磁波すら操り容易く嘘をつくかもしれない。
そう疑ってから、疑心暗鬼になっている己にたいして苦笑が零れた
「それで貴様らの探しているものは見つかったのか?」
こめかみに血管を浮かび上がらせ答え次第では、戦いも辞さない体勢である。
「入り口は見つけましたが、そこから先は小松くん達からの連絡待ちです」
連絡待ちと言ってもココ達から連絡をとる方法は無いのだが…
小松達の降りていった地下への階段を示すと、マンサムから怒りの表情が消え、代わりに何かを必死で思い出そうとしている。
「・・・何だ?この階段は」
「何だって、此処にいたチビ達の死体を隠してるんじゃんねぇのか?」
「いや、亡骸は全て墓に入れた」
研究者達の反発はあったが、小松のもとに居る3人を見てしまったマンサムには残った彼等を只の実験対象として見ることが出来なくなっていたのは事実であった。
全ての亡骸を焼き、常人ではいくことすら難しい庭の中心部に埋めてある。
「ここではあの3人以上の結果は出せていない。だからこそ、研究員達の目にあの子等を触れさせたく無かったのだがな」
だからこそ、トリコ達の入島を許可しなかったというのに。
「・・・つらも限界なんだ」
「だろうな。たった1つの細胞から生まれた存在だ。細胞が寿命を迎えれば、そこで終わる命だ 」
人一人を形成する事は可能であろうが、分裂を繰り返す度に細胞自体の寿命はすり減ってゆく。
人の細胞は無限に分裂し続ける事は出来ないのだ。
グルメ細胞により一般人よりはその寿命を食物から補うことが出来たとしても。
既に分裂を繰り返し、一人の成人男性を作り上げた細胞には、其所から更に一人の人間を作り出す力は残っていなかった。
「解ってて・・・始めから解ってて小松にあのガキ共を押し付けたってのか!死に別れするって解ってて預けたのか! 」
どの様な死に方であろうとも。
親しいものが、それも自分が育てたもの達が、自分より小さなもの達が死んで常の心で居られるものは少ないだろう。
「ワシはたった一人でも、此処ではない外を知り、人の心に触れさせて遣りたかった。勿論、あやつらが長く生きられるようにと研究も続けてきたが」
成果は現れなかった。
小松が接した様に一人一人を大切に育てようとも。
細胞の状態が違うのかとあらゆる角度から検証してみたが、あの三人程に育つ個体は1つとして無かった
「話を戻すが・・・その階段は何だ?」
「所長が知らねぇ事を俺らが知ってる訳ねぇだろ」
「だが見つけたのはお前達だろう?」
「ちっさいココがこっちの方に連れてかれたっつってたから、俺が見つけただっつうの」
「なら、何か?お前達は何処に繋がっとるか解らん場所に小僧とチビ達だけを行かせたのか!?」
「仕方ねぇだろ。俺らじゃ入れねぇんだからよ」
マンサムが地下への階段を覗き込む。
危険を感じさせるような気配はないが、明確には表現できない不安が頭を過る。
この研究所内でマンサムが知らない場所があってはならないのだ。
その上、この階段は明らかにおかしい。
「この階段はお前達が見つけた時からこの状態か?」
「そうですが」
マンサムの目に映る階段には違和感があった。
「!」
「やっと気付いたか」
「綺麗すぎる・・・」
「そうだ。室内を見れば解るがこの部屋は使用しなくなって久しい」
室内には積もった誇りの上にトリコ達の足跡が残っている。
階段にも小松や小さな三人の足跡が付いているが、どう見ても靴の汚れが階段についており、室内のように積もった埃に残された足跡ではない。
「室内には誇りが積もっとるというのに、此処だけが塵1つ無いというのは可笑しな話だろう?」
小さなココの言葉。
それに近い状況。
先入観が働き、状況判断が甘くなっていた。
研究所だからと言う油断もあっただろう。
庭に出なければ危険はないと。
「さて・・・どう足掻いてもワシ等では此処から先に進めんが・・・どうするつもりだ?」
話の最中、慌てて触覚を伸ばしていたサニーがトリコ達と視線を会わせると首を左右に振る。
既に小松達はサニーの触覚で捉えられる距離には居なかった。
声のした方へ視線を向けるとそこには鬼の形相をした、いや阿修羅を背負ったマンサムの姿があった。
チェインアニマルの対応に追われていたのだろう。その顔には珍しく疲労の色が見える。
「案外時間がかかったな ・・」
予想ではもう少し早くここに来ると思っていた。
マンサムの実力からすれば、あの程度のチェインアニマル達なら難なく大人しくさせることが出来る。
「倒すわけにはいかんだろう。あれらも大切なモノ達だからな」
あの数のチェインアニマルをすべてノッキングしてきたのだと言う。
「大切なモノ・・・ね」
大切な実験対象。
死なせてしまってはそれまでの労力が無駄になってしまう、と言うところだろう。と、ココは諦めにも近い顔をした。
「決まっとるだろう。ワシ等の勝手でこの世に産み出されてしまった存在達だ。ワシが大切にしてやらんで誰が大切にしてやれる」
ココの目にもマンサムが嘘をついていないことは解る。
が、この男ならば、ココの特殊な目を知っているマンサムならば、体から発せられる電磁波すら操り容易く嘘をつくかもしれない。
そう疑ってから、疑心暗鬼になっている己にたいして苦笑が零れた
「それで貴様らの探しているものは見つかったのか?」
こめかみに血管を浮かび上がらせ答え次第では、戦いも辞さない体勢である。
「入り口は見つけましたが、そこから先は小松くん達からの連絡待ちです」
連絡待ちと言ってもココ達から連絡をとる方法は無いのだが…
小松達の降りていった地下への階段を示すと、マンサムから怒りの表情が消え、代わりに何かを必死で思い出そうとしている。
「・・・何だ?この階段は」
「何だって、此処にいたチビ達の死体を隠してるんじゃんねぇのか?」
「いや、亡骸は全て墓に入れた」
研究者達の反発はあったが、小松のもとに居る3人を見てしまったマンサムには残った彼等を只の実験対象として見ることが出来なくなっていたのは事実であった。
全ての亡骸を焼き、常人ではいくことすら難しい庭の中心部に埋めてある。
「ここではあの3人以上の結果は出せていない。だからこそ、研究員達の目にあの子等を触れさせたく無かったのだがな」
だからこそ、トリコ達の入島を許可しなかったというのに。
「・・・つらも限界なんだ」
「だろうな。たった1つの細胞から生まれた存在だ。細胞が寿命を迎えれば、そこで終わる命だ 」
人一人を形成する事は可能であろうが、分裂を繰り返す度に細胞自体の寿命はすり減ってゆく。
人の細胞は無限に分裂し続ける事は出来ないのだ。
グルメ細胞により一般人よりはその寿命を食物から補うことが出来たとしても。
既に分裂を繰り返し、一人の成人男性を作り上げた細胞には、其所から更に一人の人間を作り出す力は残っていなかった。
「解ってて・・・始めから解ってて小松にあのガキ共を押し付けたってのか!死に別れするって解ってて預けたのか! 」
どの様な死に方であろうとも。
親しいものが、それも自分が育てたもの達が、自分より小さなもの達が死んで常の心で居られるものは少ないだろう。
「ワシはたった一人でも、此処ではない外を知り、人の心に触れさせて遣りたかった。勿論、あやつらが長く生きられるようにと研究も続けてきたが」
成果は現れなかった。
小松が接した様に一人一人を大切に育てようとも。
細胞の状態が違うのかとあらゆる角度から検証してみたが、あの三人程に育つ個体は1つとして無かった
「話を戻すが・・・その階段は何だ?」
「所長が知らねぇ事を俺らが知ってる訳ねぇだろ」
「だが見つけたのはお前達だろう?」
「ちっさいココがこっちの方に連れてかれたっつってたから、俺が見つけただっつうの」
「なら、何か?お前達は何処に繋がっとるか解らん場所に小僧とチビ達だけを行かせたのか!?」
「仕方ねぇだろ。俺らじゃ入れねぇんだからよ」
マンサムが地下への階段を覗き込む。
危険を感じさせるような気配はないが、明確には表現できない不安が頭を過る。
この研究所内でマンサムが知らない場所があってはならないのだ。
その上、この階段は明らかにおかしい。
「この階段はお前達が見つけた時からこの状態か?」
「そうですが」
マンサムの目に映る階段には違和感があった。
「!」
「やっと気付いたか」
「綺麗すぎる・・・」
「そうだ。室内を見れば解るがこの部屋は使用しなくなって久しい」
室内には積もった誇りの上にトリコ達の足跡が残っている。
階段にも小松や小さな三人の足跡が付いているが、どう見ても靴の汚れが階段についており、室内のように積もった埃に残された足跡ではない。
「室内には誇りが積もっとるというのに、此処だけが塵1つ無いというのは可笑しな話だろう?」
小さなココの言葉。
それに近い状況。
先入観が働き、状況判断が甘くなっていた。
研究所だからと言う油断もあっただろう。
庭に出なければ危険はないと。
「さて・・・どう足掻いてもワシ等では此処から先に進めんが・・・どうするつもりだ?」
話の最中、慌てて触覚を伸ばしていたサニーがトリコ達と視線を会わせると首を左右に振る。
既に小松達はサニーの触覚で捉えられる距離には居なかった。
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プロフィール
HN:
神薙
性別:
女性
職業:
事務
自己紹介:
サークル活動時
《BlueSkyHero》では【蒼皇那鬼(ソウコウ ナキ)】
《Legend-Of-DragonBall》では【神薙(カンナギ)】
と、サークル名を変える時にPNまで変えたりしたお馬鹿です(笑)
どんなジャンルにも手を出しますが、自分が書くジャンルは少なかったりします…
今はタイバニ(兔虎)にもハマってたり…
基本、親父好きです(爆)
《BlueSkyHero》では【蒼皇那鬼(ソウコウ ナキ)】
《Legend-Of-DragonBall》では【神薙(カンナギ)】
と、サークル名を変える時にPNまで変えたりしたお馬鹿です(笑)
どんなジャンルにも手を出しますが、自分が書くジャンルは少なかったりします…
今はタイバニ(兔虎)にもハマってたり…
基本、親父好きです(爆)
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