WJ作品中心のSSブログ。
現在はDB(親父中心)、トリコ(コマ総受)となってます。
×
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
予告通り、マンサム誕生日SSです。
これまた予告通り【一期一会】設定でのお届けとなりますが。
時期設定はトリコ誕生日SS後~症状悪化までの間と言う感じですね。
と、細かい設定は置いといて(^_^;)
マンサム→小松、かどうかは…読まれた皆様のご想像にお任せ致します。
ちなみにタイトルはマンサムなので「ま」から始まる四字熟語にしてみました。
そしてその四字熟語から話を考えるという変な方法で話が出来上がりました…
…来月はサニーとココの誕生日ですよねぇ…
ココは良いとして…サニー…どないしよ…
苦手意識からすっ飛ばしたらスミマセン。
これまた予告通り【一期一会】設定でのお届けとなりますが。
時期設定はトリコ誕生日SS後~症状悪化までの間と言う感じですね。
と、細かい設定は置いといて(^_^;)
マンサム→小松、かどうかは…読まれた皆様のご想像にお任せ致します。
ちなみにタイトルはマンサムなので「ま」から始まる四字熟語にしてみました。
そしてその四字熟語から話を考えるという変な方法で話が出来上がりました…
…来月はサニーとココの誕生日ですよねぇ…
ココは良いとして…サニー…どないしよ…
苦手意識からすっ飛ばしたらスミマセン。
「ふぅ」
グラスに注いだ液体を飲み干すと、自然と溜め息がこぼれた。
目にしている報告書に芳しい成果は現れていない。
唯一、成果が出ているのは小松に預けている3人のみ。
「きっと…何か方法がある筈だ」
この世に生まれた命は1つたりとも無駄なモノは無い。
それがマンサムの考えであった。
この世に生まれたからには何がしかの意味を持っているのだと。
例え造られた命であっても、偶然がもたらした命であったとしても。
視線を報告書から傍らの書棚へと移すと、その一角には赤ん坊よりは大きな子供の入った容器が1つ。
「お前はいつになったら出てくるんだ?」
容器の中の子供
出そうものなら、その途端に細胞が死滅し始める。
中に居れば死なないが、これ以上成長することも無い。
マンサムは1日も早く小松の元へ連れて行き、他の3人と同じように育って欲しいと願っているのだが、容器の中の本人がそれを受け入れてくれずにいた。
「お前と共に育つ予定だった子供達は幸せに暮らしているぞ。育ての親の小僧の愛情を一身に受けてな。お前も小僧に会って見ろ。死のうなどとは思えなくなるぞ」
一瞬、容器の中の子供が目を開いたが、また直ぐに瞑ってしまう。
可能ならば無理にでも容器から出し、小松の元へと連れて行きたかった。
トリコ達とは違い、小松はこの子供のオリジナル
それでもマンサムには確信があった。
この子供も、小松の元へ連れて行けば研究所にいる個体より長く生きるであろうと。
小松を此処に連れて来て一目会わせてやれば済む話なのだが、研究所内部の空気がそれを許さなかった。
子供達を死なせてしまう事しか出来ない研究員達の一部に不穏な空気が漂っているのである。
今はそれほど表面化していないが、小松が来るとなれば唯一の成功例と言っていい3人も当然ついて来るであろう。此処をどれ程嫌っていようとも。
そして3人を目にすれば、研究対象としてここに残したいと思うものが増えてしまう。
そんな事をしても、自分達が望む結果は得られないと言うのに。
今でさえ、3人を連れ戻そうと先走る者が出る危険性がある為に、小松達とトリコ達の同居を許可したのだ。
もう暫くは
だがこれは喜ばしい誤算だった。
トリコ達と共に暮らすようになり、子供達は自分の力の使い方を正しく覚え始めているという。
「ここに小僧の様な者が1人でも居れば」
研究所が出来た当初の目的と今では僅かにズレが生じてしまっている。
研究者という者は自覚は無くとも【狂気】に取り憑かれてしまう。
自分の研究成果を上げる過程での犠牲は全て【仕方の無いこと】で済ます。
それが命に関わる事であっても。
マンサムは自分の中にも【狂気】が存在している事を自覚していた。
だからこそ、思わずにはいられない。
もし、小松の様な考えの研究者が1人でも居たならば。
今も昔も、これ程多くの子供達が死ぬことは無かっただろうと。
『所長、小松シェフから所長へ荷物が届いております』
「小僧から?」
先日の定期連絡では特に何も言っていなかった。
何が届けられたのかと首を傾げながら私室から続く仕事部屋へと移動すると、大きな荷物を抱えた研究員達の姿。
「所長宛の為、まだ中身の検疫を行っていませんが…」
「あぁ、小僧からなら構わん」
検疫で引っかかるような物を送ってくる訳が無い上に此処に荷を届ける手段は限られている為、小松を騙る者からという可能性も無い。
荷物を来客対応用のテーブルの上の置かせると、巨大な箱の上に貼り付けられた一通の封筒が目に入った。
≪トリコさん達から伺いました。ボク達から所長へのお礼の気持ちです。こちらの箱はリンさんやリッキー達と食べて下さい。もう1つの箱は所長向けに作ってみましたが、何分、どの程度の分量にしたら良いのか判らなかったので、もし量が少なかったら次回は改良します≫
読み終え、カードの貼ってあった箱を開けると、中身は巨大なバースデーケーキ。
その手の込んだ外観に研究員達の目も釘付けになっていた。
「…ワシの誕生日か!」
すっかり頭から抜け落ちていたが、今日
研究員たちも「あぁ!」と今、思い出したようだ。
「リッキー達と皆で食べろと書いてある。食堂へ持って行け。こっちがワシ用みたいだからな」
小松の名が出るといつもならば子供たちと絡めて考えてしまう研究員達も、これ程の作品を眼にしてしまっては小松の本来の姿が先に思い出された。
【IGO直轄の6つ星レストランの料理長】
【センチュリースープの再現者】
ビオトープ内で暮らしている研究員達に、その料理を口にする機会は皆無に等しかった。
それが今、目の前にある。
「この匂いならばリッキーも既に嗅ぎ付けているだろう。早く持って行ってやれ」
研究員達を促すと、皆が笑顔で部屋から巨大なケーキを運び出していった。
所員が居なくなるとマンサムはもう1つの箱を開ける。
開けた途端に、室内には上質な酒の匂いが充満した。
匂いだけで解る。
このケーキは確かに、自分だけの為に作られたものだと。
そう思うと自然と顔が綻んでしまった。
私室で酒のつまみにでもしようと上箱を戻そうとした時、その裏側に何かが入った透明なモノが貼り付けられていた。
気付かなければ箱と一緒に捨てられてしまう様な位置に。
その透明なモノの中には数枚の写真が入っている。
「ばっはっは!まさか、あいつ等がな!」
不覚にも涙が出そうになった。
自分達を、研究所を嫌っている筈の者達が作りなれないモノを作ろうと悪戦苦闘している姿。
小松に言われての行動だろうがそれでも、作ろうという心境になったのは大きな成長だ。
「やはり凄いぞ小僧!ばっはっは!」
笑いが納まらなかった。
これ程、嬉しい誕生日プレゼントは無い。
心を変えられる者。
そんな心を持つ者に巡り会えた幸運。
小松とトリコが出会った事から始まった奇跡。
「ワシも簡単には諦められんな。お前もさっさとこいつ等の仲に入ってしまえ!」
写真を見せるも、容器の中の子供は瞼を開く事もしなかった。
PR
この記事にコメントする
カレンダー
10 | 2024/11 | 12 |
S | M | T | W | T | F | S |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 2 | |||||
3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 |
10 | 11 | 12 | 13 | 14 | 15 | 16 |
17 | 18 | 19 | 20 | 21 | 22 | 23 |
24 | 25 | 26 | 27 | 28 | 29 | 30 |
プロフィール
HN:
神薙
性別:
女性
職業:
事務
自己紹介:
サークル活動時
《BlueSkyHero》では【蒼皇那鬼(ソウコウ ナキ)】
《Legend-Of-DragonBall》では【神薙(カンナギ)】
と、サークル名を変える時にPNまで変えたりしたお馬鹿です(笑)
どんなジャンルにも手を出しますが、自分が書くジャンルは少なかったりします…
今はタイバニ(兔虎)にもハマってたり…
基本、親父好きです(爆)
《BlueSkyHero》では【蒼皇那鬼(ソウコウ ナキ)】
《Legend-Of-DragonBall》では【神薙(カンナギ)】
と、サークル名を変える時にPNまで変えたりしたお馬鹿です(笑)
どんなジャンルにも手を出しますが、自分が書くジャンルは少なかったりします…
今はタイバニ(兔虎)にもハマってたり…
基本、親父好きです(爆)
カテゴリー
最新記事
(01/01)
(11/27)
(11/16)
(10/30)
(10/20)
ブログ内検索
アーカイブ
etc
カウンター