親父のDVDが届きました♪
親父の書き下ろしは嬉しいけど…外枠デカ！
しまう場所に困りました…

トリコのDVD1巻も取ってきました♪
…コラボ版も第一話としてちゃんと入ってました(^_^;)
通販ページ…解説は細かく入れておいておくれ…（ガララワニの事しか書いてなかったんですよ…）
ワンピ版も予約してしまったじゃないか…
まぁ…妹がチョッパー好きだから押し付けよう(笑)

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　ウォォォォォォン
　咆哮を上げると、獣は激しく首を振った。
「っつ…！」
　獣を抑えていた触覚がその動きで断ち切らる度に、頭痛がサニーを襲う。
「うわっ！」
　獣の爪を抑えていたトリコも、逆にその前足を持ち上げられてしまい床から足が離れてしまった。
　ブン、と乱暴に2人を振り払うと獣は身動きの出来ないココとココを守るように覆い被さっている小松の元へとゆっくり歩を進める。
　巨大な牙の覗く口が近付き、研究者達ももう駄目かと諦めたその時。
「あ…」
　獣は小松を銜えると、その身体をココから引き剥がした。
　その眼からは凶暴な色が消えている。
「な、何だこれは！何故！」
　研究者達は有り得ない光景に己の目を疑った。
　獣の行動にではない。
　研究所内の実験体　　　　死を待つしかない失敗作、その全てが眼を開けていた。
　実験体を入れている装置は、外界の情報を遮断するように設計した筈だというのに。
　その生命活動すら、永く研究するために最小限に止められていると言うのに。
『たすけたいの？』
「え…」
　何処からか声が聞こえる。
　それも身近な声が。
『そいつだよ、そいつ』
「そいつってこまつのことか？あたりまえだろ！」
　声の主は装置の中の自分達だった。
『たりまえ？たすける…どして？』
「どして…？」
　彼等は自分達と同じだと思っていたのに、何故そんな簡単な事を聞いてくるのだろうか。
「まつ、やさしい。れはまつがすき。だから、まつたすけたい！」
『やさしいからすき？』
「やさしいからじゃなくて、こまつだからだよ！」
『そいつだから？』
　たとえ離れていても、育った環境が違っても。
　自分達と研究所にいる自分達は同じ気持ちなのだと思っていた。
　だが彼等は違った。
　いや、違うのではない。
　彼等は生きることを拒否した為に、何も学んでいなかった。
「…きみたちにはわからないよ。だって…きみたちにはこまつさんがいない。きみたちはこまつさんをしらない。だから…たすけられないならじゃましないで！」
　ココは自分から小松が離れた事で安堵していた。
　これ以上、不必要に小松を傷つけなくて済むと。
　しかし小松が身体に受けた毒が抜けた訳ではない。
　一刻も早く、自分が作り出してしまった毒がどの様な毒なのかを調べ、解毒しなければならないのだ。なのにこんなに悠長な押し問答に付き合っている暇は無い。
『きみならたすけられるの？』
「わからないけどたすけなきゃだめなんだ！ぼくがあきらめたら」
　死んでしまう。
　その言葉をココは寸での所で飲み込んだ。
　悪いことは口にしてはならない。
　口にして良いのは。
「ぜったいにたすける…」
　たすけて、と不確定な【だれか】に頼ろうとした。
　その想いが彼等を目覚めさせたのだとしたら、なんて意味の無いことだったのだろう。
　小松を助けるどころか、彼等は自分の疑問をぶつけるだけ。
　考え方の全く違う存在。
　今になって、ココは【同じでありながら違う存在】の意味を実感していた。