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WJ作品中心のSSブログ。 現在はDB(親父中心)、トリコ(コマ総受)となってます。
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何故か…私の周囲にはアニメキャラの名前が付いた動物が多いです。
我が家以外で…

多分、別の意味でつけられている仔もいるんでしょうけどね(^_^;)


「ターレス。バーダックに伝えてくれ。カカロットの運命を元の道へと戻し、正しい未来を選び取れ、と」
「…何の事だよ…」
「未来から来た少年の話を聞け。何が同じで何が違うのか。それと…すまないが俺の代わりにバーダックに謝っておいてくれないか?ラディッツの死は必然だった。変えてはならない運命の1つだったと」
「親父も何か知ってるってのか?オレには何も教えてくれねぇのか!」
 ターレスの問いに答える代わりに、シヤーチは満面の笑みを向けた。
「バーダックに任せて正解だったな。お前がそんなに感情を露にするとは思わなかった」
 そして、その視線をブルマ達へと移す。
「俺は自分からバーダックのパーツになる事を望んだ。その選択は間違いではなかったと、今は自信を持って言える。この世界に必要なのは俺ではなくバーダックなんだ。バーダックを生かす事で彼から奪ってしまった力。その力が俺に指し示した道。一度はバーダックの夢を借りて伝えられたが、二度同じ事は出来なかった。だからこの機を借りてお前達に伝えておく。未来は全てお前達次第だ。決まってしまった道は無い。但し、お前達がカカロットを生かしたいのと同じ気持ちで、俺はバーダックとターレスを生かす未来を選びたい。その為に必要なのがカカロットの運命を元に戻す事だ。未来から来た少年の話す歴史はこの世界の主軸。少年のいた歴史とこの世界とのずれが大きくなるほど、歪みは酷くなる。歪んだままあり続ければ…やがては無に飲み込まれる」
 未来や歴史。
 そんな途方も無い話を普通ならば信じる事が出来なかっただろうが、シヤーチが脅しではなく本気で言っているのだと、本能の部分が感じ取った。
 話を聞いているだけだというのに、嫌な汗が流れる。
「これから起こる全てを伝えたいが…それは出来ない決まりになっていてね。これが今話せる限界なんだ」
 厳しい顔つきから一転し、優しい笑顔が向けられると自然と体の緊張がほぐれた。
「ターレス。無茶なことはするなよ?これでもバーダックの奴、お前の事を随分と心配してるみたいだからな。あぁ、それとラディッツだがあの世で皆と元気にやっている。どうせいつかお前もバーダックも寿命を迎えたら来る事になるんだ。心配なんて必要ないぞ」
 一方的に話し続けたシヤーチはこの時間を惜しむ事無く、ターレスに反論の機会を与えないままその体をバーダックへと返した。
 バーダック自身の意識はまだ戻っていないようで、ヤムチャが受け止めなければ顔面から床へと突っ込むところであったのだが。
「何だよ………一体何だってんだ!」 
 実の父か残した言葉だというのに、その真意が読み取れない。
 自分達が地球に来た事で、カカロットの運命は死から生へと変わったのではないのか?
 それを元に戻すという事は、カカロットが死ぬという事では無いのか?
 自分もバーダックも望むのはカカロットが生きる未来。
「あのクソ親父が!」
 言いたい事だけを言って、さっさといなくなってしまった。
 辺りのモノへとやり場の無い感情をぶつけることしか出来ない。
「お前の親父さん、態々あの世から来てくれたんだな。良い親父さんじゃないか」
 ヤムチャの言葉にターレスが睨みつける。
 お前に親父の何が解るのか、とその目は訴えていた。
「お前は知らないだろうけどさ、サイヤ人の殆どは死後地獄に行くんだと。地獄って場所は簡単に抜け出す事が出来ないんだ。だからお前の親父さん、かなり無茶して来たんだと思うぜ」
「そうっすよねぇ。天国に行ったヤツなら一日だけ地上に来れるらしいっすけど、地獄に行ったヤツは魂がまさらになって新しい命として生まれ変わる道しかないって話ですから」
 うんうん、と知った顔でヤムチャとクリリンは頷きあう。
「テメェらいい加減な」
「いい加減じゃねぇよ。なんせ俺もちょっと前まではあの世にいたからさ。あの世の事に関してはお前より知ってるぜ。ま、なんにせよ本当に良い親父さんだよな。俺なんて『大きくなったな』なんて声を掛けてもらうどころか、親父の顔すら知らねぇからなぁ」
「そう…か」
 ハハハ、とヤムチャは笑っているが、ターレスには親の顔を知っている自分が幸せなのか、逆に不幸なのかが解らなくなっていた。
 知っているから、今、この場にいられる。
 だが知らずにいればこれ程、親の存在で悩む事もなかったのではないかと。

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HN:
神薙
性別:
女性
職業:
事務
自己紹介:
サークル活動時
《BlueSkyHero》では【蒼皇那鬼(ソウコウ ナキ)】
《Legend-Of-DragonBall》では【神薙(カンナギ)】
と、サークル名を変える時にPNまで変えたりしたお馬鹿です(笑)
どんなジャンルにも手を出しますが、自分が書くジャンルは少なかったりします…
今はタイバニ(兔虎)にもハマってたり…
基本、親父好きです(爆)
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