忍者ブログ
Admin / Write / Res
WJ作品中心のSSブログ。 現在はDB(親父中心)、トリコ(コマ総受)となってます。
<< 10   2024/11   1  2  3  4  5  6  7  8  9  10  11  12  13  14  15  16  17  18  19  20  21  22  23  24  25  26  27  28  29  30     12 >>
[44]  [43]  [42]  [41]  [40]  [39]  [38]  [37]  [36]  [35]  [34
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

永劫回帰 第4話です。

一期一会 第1話から1ヶ月…私はこの話を「終わらせる」事が出来るのか本気で不安になってきました…(^_^;)
区切りとしての「終わり」ならばちゃんと考えているんですけど…本当の意味で「これ以上書かない!」という終わりが来るのかなぁ…と。
【一期一会 ~幸せの場所~】で終わらせても良かったのかも知れませんが…
とりあえず、【永劫回帰】が一段落したら、こっちのシリーズはゆっくり更新にしようかな、なんて考えてます。

ちなみに…何故、毎日1話更新にしているかと言うと…そこまで自分を追い詰めないと中々続きを書かなかったりするからです(笑)
途中で息切れするのは解っているんですけど、下手に時間があるとあれこれ悩みすぎて書けなくなるんですよ…



「…いまけんきゅうじょにのこってるのはマンサムしょちょうがほごしてるZ024   ぼくたちといっしょにくるよていだったこだけです。みんなしんじゃいました」
「Z024?」
「なまえはしらないんです。ぼくがC042、トリコがT058、サニーがS077。けんきゅうじょでなかにいたときのぼくたちのことです」
 今もはっきりと覚えている。
 小松のもとに来た日のことを。その日、研究所で交わされていた会話を。そして   外に出て得た幸せを。
「ぼくたちはこまつさんにないしょでマンサムしょちょうとれんらくをとりました。ぼくはぼくたちがしんじゃったのをみてたから、ぼくいがいにもながくいきてるぼくがいるかしりたかったんです」
 初めてマンサムを呼び出した日。マンサムは小松が3人に秘密にしていた事を教えてくれた。
 自分達より短い    たった一週間という時間も生きられない自分達の事を。
 タイプTは体内温度の調整が出来なくなり細胞が破壊された。
 タイプCは次々と体内で自生される毒に細胞が耐え切れなくなった。
 タイプSは全身の痛覚が過敏になり痛みで精神から破壊された。
 研究所の人間はそれらを【兆候】だと結論付けた、とマンサムは言っていた。
 そして…タイプZは培養液から出た途端、生きる事を放棄した。
「ちょっと待て。お前等3人とも知ってんのか?じゃあなんで、チビのヤツは自分がどうなってるか解らねぇなんて言うんだよ」
「こまつさんはトリコにねつができるのはしんじゃうからじゃないっていってくれました。ぼくたちはこまつさんのことばをしんじてます。だからけんきゅうじょのじぶんとぼくたちはちがうんだっておもうことにしました」
 現に何ヶ月も生きている。
 研究所の自分達と同じような症状は出ているが、マンサムは症状が出ると数時間、長くても1日で活動を停止したと言っていた。
 だが何度も症状を出しながらも、自分達は生き続けている。
 大丈夫だと思っていた。
 小松を悲しませるような事にはならないと思っていた。
「けど、思ってる間に悪化したと。前、1人で抱え込みすぎ。ちっせぇオレなんて、なんも解ってねーだろーし」
「お前等がオレ達を嫌ってるのはオレ達も解ってる。解ってるけどな…」
「最悪を回避する為にも、もっと早くに相談して欲しかったね」
「…ぼくは…ほんとうはしっていたんです。あなたのいう、さいあくをかいひするほうほうを…」
「「「知っていた?」」」
「もう…むりだから…」
 知っていた。
 研究所の中にいた時から。
 誰が教えてくれた訳でもない。
 それでも、その方法ならば確実に生きられると解っていた。
「ぼくは…ぼくたちといっしょになったらおおきくなれた…」
「一緒にって…」
「ぼくたちはさいしょはひとつだったんです。わかれて、ふえて、いっしょになって、わかれて…はなされて…」
 それでも、中にいる時はそのままで良いと思っていた。
 あんな場所に長く居たいとは思わなかったから。
 嫌いな人達を喜ばせるような事はしたくなかったから。
 死んでしまえば、離された自分達とまた一緒になれると思っていたから。
「でもこまつさんにあって、しんじゃうとなにもできないっておしえてもらって…」
 考え方が変わった。
 小松と、トリコと、サニーと。ずっと一緒にいたいと思うようになった。
 大好きな人を悲しませたくないと思った。
 死んでしまったら全てが終わってしまうと知ったから、諦めたくないと思った。
「ぼくはこまつさんにしんじゃわないでおおきくなれるほうほうをいおうとおもって…いえませんでした…。もし、ぼくがぼくたちといっしょになったら…ぼくはどうなるのか、わからなかったから…」
 きっと、誰も知らない。
 自分のままで小松と一緒にいられるのか。それとも    自分でない自分になってしまうのか。
 それが怖くて、小松に伝える事が出来なかった。

拍手

PR
この記事にコメントする
Name
Title
Color
Mail
URL
Comment
Password   Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
secret(管理人のみ表示)
この記事へのトラックバック
この記事にトラックバックする:
カレンダー
10 2024/11 12
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
プロフィール
HN:
神薙
性別:
女性
職業:
事務
自己紹介:
サークル活動時
《BlueSkyHero》では【蒼皇那鬼(ソウコウ ナキ)】
《Legend-Of-DragonBall》では【神薙(カンナギ)】
と、サークル名を変える時にPNまで変えたりしたお馬鹿です(笑)
どんなジャンルにも手を出しますが、自分が書くジャンルは少なかったりします…
今はタイバニ(兔虎)にもハマってたり…
基本、親父好きです(爆)
サーチエンジン
バーコード
ブログ内検索
お気に入りサイト集

20110527220702.jpg
季節ハズレのカニ祭 様

zyoutunsamabana-15.png
バダの里 様

dbbana2.jpg
No-Next★ぷらねっと 様

隠れ家はじめました 様
※18歳以上対象トリコサイト
etc
カウンター

Copyright ©   ~言の葉の部屋~ All Rights Reserved.
*Material by Pearl Box  * Template by tsukika
忍者ブログ [PR]