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WJ作品中心のSSブログ。 現在はDB(親父中心)、トリコ(コマ総受)となってます。
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【一期一会】第7話 であり 【永劫回帰】第1話 です。

【一期一会】は出会いの話と決めていたので、ちょっと悩みましたがタイトルを変更しました。
解りにくくなるのでカテゴリーは変えてませんが。

外伝は1話毎に換えてるからそんなに気にする人もいないかなぁ、と。
それに伴ってサブタイトル辞めようかな…と思ったんですが、サブタイトルはありにしました。
語彙の少ない人間なので余り意味無い気はするんですがね…



 不思議な生活が奇妙な生活へと変わった。
 人々の憧れの的でありながら、人から離れた場所で独り暮らしていた四天王の内3人が同じ場所に集まり共に生活をしている。
 それだけでも奇妙だというのに、3人の中心にいる人物は更に不思議な3人を中心に生活を送っていた。
 奇妙だが幸せを実感出来る日々だった。


「なんだ、また熱だしてんのか?」
 小松を探していたトリコが部屋の中を覗くと、ベッドの傍らで子供の看病をしている姿を見つけた。
「えぇ…マンサム所長は以前、筋力の成長の反動で熱が出ているだけだから心配しなくて良いって言ってたんですけど…今日は前より熱が高くて…」
 最初はマンサムにそういった症状が出ると言われるまで気付けない程度だった。
 それが熱を出す度に容態が悪化している気がする。
「やっぱり…あれが悪かったか…?」
「あれって何ですか?」
「いや…まだ早いとは思ったんだけどな、釘パンチの打ち方を少々…」
「教えたんですか!?」
 トリコですら打ちすぎれば筋肉痛に悩まされる釘パンチ。
 それを本当にこんな子供に教えてしまったのか、と小松の目が訴えている。
「いや、ほら、この間こいつがどうしてもって言うからハントに連れて行ってやっただろ?そん時見せたらどうしても教えてくれってしつこくてつい」
「つい、じゃないですよ!今度からはちゃんと考えて駄目なものは駄目って言ってあげないと!…もう…それじゃあトリコさん、ちょっと此処をお願いしますね。そろそろ食事の支度をしないとならないですから」
「ああ、責任もって見ててやるから任せろ」
 折角寝ているのだから起こさないようにと言い置き、小松が部屋を出る。
 その足音が完全に遠ざかると、先程まで眠っていた筈の子供が目をあけた。
「…ありがとな。うそついてくれて」
 この子供から礼の言葉が出てくるとは思わなかった。
「いや、オレもこれ以上小松に心配させたくなかったからな。で、自分でどうなっているのか解るのか?」
「ぜんぜん。でもココならしってるかも」
 何故、これ程の熱が出てしまうのか自分でも解らない。が、オリジナルの存在を知っていたココならば何か知っているかも知れない。
「あー、あいつな。オレ苦手なんだよなぁ…ココのくせに扱いにくい」
「ココはおれのしらないことたくさんしってる。なかにいたときのこととか、ココがたくさんいたとか」
 子供  小さなトリコの記憶は小松と出逢った時のところからしかない。
 それ以前にも人の声は聞こえていた気がするが、会話の内容や誰の声だったのかは解らない。
 小さなサニーも同じだったが、唯一人小さなココだけは違った。
「はげおやじがきたときもいろいろはなしてたしな」
「はげ親父?」
「はげたすっげえききまちがいするきんにくおやじ」
「…所長か…」
 小さな3人の存在を知ってからトリコ達が取り寄せた資料には特にこれといった情報は書かれていなかった。
 自分達の細胞から偶然生まれた存在である事。
 途轍もないスピードで細胞が成長している事。
 唯一解ってよかったと思えたのは研究所の人間が最も長生きしているこの3人を貴重な【実験体】として研究したがっているという事くらいだった。
 マンサムが今回の同居を許可したのもその辺りが理由である。
「あれで所長は口が堅いからな…けど、なぁ…」
 トリコは小さなココに嫌われている、というより敵視されている確信があった。
 自分を嫌っている相手の所へ進んで話を聞きに行く気にはなれない。
「こまつがしんぱいしてるっていえばおしえてくれるって」
「あ~、お前だったらそうだろうけどな。あいつの場合『貴方には関係ありません』って感じで教えてくれねぇんじゃねぇか?」
 これはココにも言える事だが、自分で解決出きると踏んだり、余りにも分が悪い時には黙って1人で事を成そうとする。
 小松と出会ってからは「無理」な方はちゃんとトリコ達にも言うようになっては来たが、根本は変わっていない。
「でも、ココがなんとかできるならとっくにしてるって」
「…あいつじゃどうにもならない状態ってことか…」
 話しながらも額に乗せていたタオルを換えてやると、気持ちよさそうに目をつぶる幼い自分の姿。
 普通の子供ならば話すことも出来ない程の熱が出ているというのに意識を保っていられるのもグルメ細胞のなせる業なのだろか。
 そこで何かが思考に引っかかった。
 グルメ細胞に適合できなければ逆にグルメ細胞に食われてしまう。
 だがこの子供たちは自分達のいうなればクローンであり、生まれながらにしてグルメ細胞を持っているのだからそれは有り得ない。
 ならばグルメ細胞はこの子供を生かそうとするだろう。
 にも拘らず、動けない程の熱を発する原因は何なのか。
「ったく。邪魔なガキって思ってたんだけどな…」
 小さな自分に聞こえないように独りごちる。
 こんな風にその身を心配してしまう程、情が湧くとはトリコ自身思いもしなかった。

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HN:
神薙
性別:
女性
職業:
事務
自己紹介:
サークル活動時
《BlueSkyHero》では【蒼皇那鬼(ソウコウ ナキ)】
《Legend-Of-DragonBall》では【神薙(カンナギ)】
と、サークル名を変える時にPNまで変えたりしたお馬鹿です(笑)
どんなジャンルにも手を出しますが、自分が書くジャンルは少なかったりします…
今はタイバニ(兔虎)にもハマってたり…
基本、親父好きです(爆)
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