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WJ作品中心のSSブログ。 現在はDB(親父中心)、トリコ(コマ総受)となってます。
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白状します…私…キャラの誕生日とかは過ぎてからしか思い出しません(-_-;)
なので2日たった今日になって「25日トリコ誕生日じゃん!」と(笑)
まぁでも…偶然にも25日にチビトリコ目線の話をUPしたから結果オーライという事で…

とも思いましたが、2日遅れでもまぁいいかな?と【断章取義】を1話更新です。
【一期一会】外伝とどっちに入れようか悩んだんですけど…【一期一会】外伝はまだ続きかあるのでややこしいかなぁ…と悩んだ結果、カテは【断章取義】にしてタイトルに【一期一会】を入れるという方法しか思いつかず・・・タイトル長!
…でも…主役出番無し…?え?誕生日ネタなのに…?…こんなネタじゃなかった筈なんですけどねぇ…
なので最後にちょこっと追加しました。

…また9月になったら忘れてるんだろうなぁ…あ、その前に8月の所長どうしようかな…
でも小松は忘れない自信あり。
私も3月なので(笑)


「なぁなぁ、こまつ。たんじょうびってなんだ?」
「誕生日・・・ですか?」
 自分より背の低い3人が揃って小松の答えを待っている。
「自分が産まれた日…ですね」
「まれたひ?」
「そうですね…」
 普通の出生とは違う生まれ方をしたこの3人には、当たり前の事だが母親はいない。
 そんな子供達にどう説明すれば良いのか。
「あ、皆さんはボクと逢った日に初めて自分の意思で身体を動かしたんですよね?」
「うん。それまでなかにいたから」
「ならボクと逢った日が皆さんの誕生日です。この世界で初めて息をして、初めて声を出して、初めて身体を動かした日。それが誕生日です」
 母親の胎内から産まれ出た赤ん坊が始めてする事。
 息をする。
 声をあげる。
 身体を動かす。
 それが【誕生】ならば、普通の赤ん坊と違い多少育ってはいたが、この3人の誕生日はあの日の他に無い。
「れのまれたひ…まつとあったひ?」
「ぼくたちのたんじょうび…」
「そうですよ。でも急にどうしたんですか?」
 誕生日を教え忘れていた事を反省しつつ、どうして急に興味を持ったのかが気になった。
 何せ自分の誕生日は子供達の相手をしている内に気がついたら終っており、その後も特に誕生日の話を聞かせるような状況は無かった筈。
「でっかいのがぐちぐちもんくいってたからさ」
「…トリコさんが?」
「うん。『だれもおれのたんじょうびをおぼえてねぇのかよ』って」
 珍しいモノを見たから気になって仕方がなかったのだが、【たんじょうび】という言葉がわからず、聞くか聞かないか3人で相談した上で小松に聞くことにしたのだ。
「そういうことですか。それってココさんもサニーさんもいなくて、ボクも帰りが遅かった日ですよね?」
「なんでわかったんだ?」
 小さなトリコは驚いているが、解って当然。
 その日がトリコの誕生日だったのだから。
「忘れてたんじゃないって言う事ですよ。誕生日は大切な日なんですから、忘れる訳がないんです。けど今回はちょっとタイミングが悪かったと言うか…」
 トリコの誕生日当日。
 小松は団体の予約が入っていてどうしても帰宅の時間が遅くなってしまう事が解っていた。
 ココとサニーもIGOからの依頼で前日から美食屋として動かなければならず、当日に帰ってこられる行程では無いと解っていた。最も…このIGOからの依頼は当初トリコとサニーに来ていたのだが、誕生日くらいゆっくりさせてやろうと、トリコには依頼を伝えず代わりにココが引き受けたのだが。
「まれたひはたいせつ?」
「そうですよ。誕生日には一年無事に過ごせましたねって、皆でお祝いをするんです」
「じゃあ。これって…」
 テーブルの上には大きなケーキを中心に、これでもかと言うほどの料理が並べられている。
 いつも料理の手を抜く事はしない小松だが、今日の料理にはさらに気合が入っていた。
「誕生日パーティーの料理ですよ。誕生日当日はどうしても都合がつかなくて、ココさんやサニーさんと相談して今日にしようって決めたんです」
 トリコに秘密にしていたのは驚かせたかったからなのだが、まさか祝われる本人が当日に祝われなかった事で落ち込んでいるとは思いもしなかった。
 以前、聞いた話では研究所にいた頃は親代わりの一龍会長が祝ってくれていたそうだが、出てきてからは祝ったり祝われたりする機会は殆ど無かったと聞かされていたのだから。
「なあ!おれたちのたんじょうびのとき、あのでっかいけーきつくってくれるのか?」
「ちゃんと3人分作りますよ。他にも食べたい物があったら準備しますから言って下さいね」
「れも?れもいってもい?」
「はい。ココさんもですよ」
「…うん…」
 今から何を頼もうかと考えている2人と違い、あまり喜んでいる様子が無い。
「どうかしましたか?」
「え、いえ、こまつさんのりょうりならぼくはなんでもいいです」
 無理をしている笑顔に胸が痛む。
「…大丈夫です。ココさん達はちゃんと育って、来年皆で誕生日のお祝いをするんです。もう決めましたから、嫌だなんて言っても中止したりしませんからね?」
 3人をギュッと抱きしめると、困った様な、照れた様な、くすぐったい様な気配が返ってくる。
 暫くそうしていると、玄関から人の声が聞こえた。
「さ、良いですか。トリコさんが入ってきたら皆で『誕生日おめでとう』って言うんですよ」
「たんじょうびめでとう?」
「あいつ、おれたちがいってもうれしくないとおもうぞ」
「こまつさんがいったほうがいいとおもいます」
「そんな事無いですよ。きっと今までで見た事の無い顔をしてくれる筈です」
 誕生日すら知らなかった子供達からの祝いの言葉を果たしてトリコはどんな顔で聞くのだろうか。
 それが解るのも、もうすぐの事。







「ったく。お前ら性質が悪すぎるぜ」
 トリコが文句を言いながらも、料理を次々と口へ運んでいく。
 その表情は口調と全くあっていない。
「秘密にしておいた方が喜んでくれると思ったんですよ」
「これでもお前に気を使って、代わりに仕事を引き受けたんだ。感謝して欲しいくらいだね」
「そ。今日も松が料理作る時間を稼ぐ為に、前を引っ張りまわすの大変だったんだかんな」
 今日の計画を立てた小松達はマンサムをも巻き込み、ありもしない偽のIGOからの依頼を仕立て上げてサニーとココがトリコをハントに連れ出していたのだ。
「あ、これもーらい!」
「チビ!テメェの分は別にあるだろうが!」
「これはあとでくう!」
「小松がオレの為に作った料理なんだぞ!今日くらい遠慮しろ!」

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プロフィール
HN:
神薙
性別:
女性
職業:
事務
自己紹介:
サークル活動時
《BlueSkyHero》では【蒼皇那鬼(ソウコウ ナキ)】
《Legend-Of-DragonBall》では【神薙(カンナギ)】
と、サークル名を変える時にPNまで変えたりしたお馬鹿です(笑)
どんなジャンルにも手を出しますが、自分が書くジャンルは少なかったりします…
今はタイバニ(兔虎)にもハマってたり…
基本、親父好きです(爆)
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