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Relation本編Pastの数字を抜いてしまいました…なのにまだ終りません(-_-;)
あと…3回くらいかかります…
しかし、打ち直していると過去の原稿に誤字脱字の多い事。
下書き書いて、入稿様に打ち直して、もう一度チェックしているのに…
きっとこのSSブログ内にも何処かで誤字脱字が発生していると思いますので、気付いた方はご一報を。
※当時(2006年5月発行)の作品を一部改定しております※
王都に緊急招集がかかる。
集められた者達が聞かされたのは、最強の戦士の反乱。
王子とその側近を殺し、現在惑星ベジータへ向かっているという。
「いかに【狂戦士】と言えど、王族に対する謀反は処罰の対象となる。彼の者を捕らえるには多くの犠牲が出よう。しかし、このまま放っておけば皆殺しにされる可能性もある」
王の手の者により行われた説明は、全てバーダック達が出撃する前から作り上げられている筋書き通りだった。
何故、態々王が姿を見せ、その前で捕らえるのかと伝えられた作戦に疑問を抱く者もいたが、王命に逆らう事は出来ない。
エリート戦士達の指示により、それぞれの持ち場へと配属されバーダックの帰還を待つ事となった。
何故、上位の戦士に好感を持たない中・下級戦士が戦意を保っているのか。
それは偏にベジータ王子の気質にある。
中・下級戦士にとってベジータ王は気に食わない存在だったが、ベジータ王子は違った。
王族でありながら下級戦士の居住区まで足を伸ばし、気軽に声を掛けてくる。その王子らしからぬ性格で側近の者達は困り顔だったが、市民には人気があった。
その王子を殺したとなれば例え相手が【狂戦士】であろうとも、命を落とす事になろうとも、一矢報いねば悔いが残る。
小さな傷の一つでも、王子を殺した者へ与えたい。
憎しみの感情が露になった数多の視線の中、バーダックの乗った船が着陸した。
扉が開き、降りてきたのはバーダックのみ。
他には誰一人としておりてくる気配が無い事が、王の言葉の信憑性を高めた。
待ち構えていた王の前までバーダックが歩を進めると、エリート戦士がその周囲を取り囲む。
「弑逆の罪を犯しながら、よくも平然と戻ってこられたものだな」
「…弑逆?何を言ってんだか。オレが誰を殺したってんだ?」
バーダックの返事は予定通りだった。
彼の記憶の中には、遠征先の原住民にメンバーが全滅させられた映像が残るように【狂戦士】に指示を出している。
「あぁ…そうか。アンタに王子を殺せって命令を受けたけどよ、王命でも弑逆になるのか」
周囲を取り囲んでいた者達に、ざわめきが起こる。
「な、何を!いつ貴様にその様な命を出した!」
「今回の遠征が決まる前日、王の間で確かに命令を受けたぜ。それとも、大事な跡取りを殺された哀れな王でも演じる気だったのか?」
王は混乱していた。
何故、バーダックがあの晩の事を知っているのか。
王命を受けたのは【狂戦士】であり、《バーダック》が知るわけが無い。
目の前にいるのが【狂戦士】なのか《バーダック》なのか。
それすらも王には判断出来なくなっていた。
「バーダックの中にいた【狂戦士】は私が封じ込めました。あの通信の時、いえ、あなたが王命を伝える以前から貴方の相手をしているのはバーダックだったのですよ」
その声の主の元には、バーダックに殺されたと伝えられた者達の姿があった。
王子やその側近だけではない。
今回、バーダックと共に遠征に出ていた殆どの者が其処にはいた。
「で、オレが誰を殺したって?テメェの息がかかった奴等も生きてるぜ」
「全く…王子も人が悪い。トーマはともかく、私には教えて下さっても良いものを…」
今回の遠征でバーダックが完全に王子の味方になっている事を知っているのは王子1人。
王子はバーダックの中に潜む別の人格の存在を、研究所の内部協力者から得ていた。パラガスが調べる事の出来た表向きのデータには一切残っていない裏の実験。
研究所内部でも極一部の者しか扱えない情報を得る事が出来たのも、年々酷くなる王の悪行のお陰だった。
王に近しい研究者の中にも、自分の行っている研究に対する罪悪感に責め悩ませられている者がいたのだ。眠れぬ日々が続いたと話した研究者は己の知っている事を全て王子に話した後、今までの罪を償いたいと永遠の眠りについた。
「王、潔く退位して頂きたい。今まで貴方が同胞に行ってきた数々の非道を私は許す事が出来ない。こうしている今も貴方の研究所では実験台として危険にさらされている者が居るのです!貴方にはその全ての責任を取っていただく!」
「クッ………だがこれだけのサイヤ人を相手に、その人数で何が出来る!いいか!この者達は反逆者だ!仕留めた者には報奨金を出すぞ!」
だが、王の言葉で動いたのは一部のエリート戦士のみだった。
周囲の中・下級戦士達は王の命令に従う動きを見せない。
彼等は弑逆された王子の為に集まったのであり、王の為に集まったのではないのだから。
その上、集まった者達の中には因子保有者と判明した親兄弟や恋人を研究所へ連れて行かれた者もいる。
あの施設さえなければ。
王さえ居なければ。
そう思いつつも、何も出来ずにいる己に歯がゆさを感じていた者達。
彼等の心は決まっていた。
王子が新たな王となれば、この様な悲劇が繰り返される事は無いと信じて。
「貴様ら!クズの分際で私に刃向かうのか!」
エリート戦士1人の戦闘力は下級戦士が数十名集まった所で歯の立つ相手ではない。
「テメェこそ大事な事、忘れてんじゃねぇのか?」
だがバーダックの戦闘力はエリート戦士が数十名集まった所で歯が立つ者ではないのだ。
「その程度の戦力でオレ1人で十分なんだよ!」
圧倒的な力の差。
中・下級戦士達が出る幕も無く、王子達に向かっていったエリート戦士達は軽く片付けられていた。
周囲を守るエリート戦士が少なくなり、逆に逃げられないようにと囲まれた王は上空へと飛び上がりエネルギーボールを形成し始める。
その場にいるエリート戦士共々、全てを消し去る為に。
「クズはテメェだろうが!」
しかし、王の手からそれが放たれる事はなかった。
バーダックの右腕が王の胸に深々と突き刺さる。
「消えろ…跡形も無く」
どれ程高度な技術を用いろうとも。二度と再生のかなわぬ様に。
王の身体を投げ飛ばし巨大なエネルギーボールを打ち出すと、それに飲み込まれた王の身体は跡形も無く消え去った。
「バーダック…すまない…」
腕を王の血に染ながら上空から戻ったバーダックにベジータは深々と頭を下げた。
王がバーダックに犯させようとした罪を、ベジータがバーダックに犯させてしまった。
弑逆という名の大罪を。
「バーカ。これから王になる人間が下級戦士に頭下げてんじゃねぇよ」
何時かのように、頭に軽く手が乗せられる。
「王子に向かって馬鹿とは何だ!それに前々から気になっていたが、王子に対するその言葉遣いと態度!王子!貴方からもバーダックに注意して下さいませんと他の者に示しが付きませんぞ!」
「いや、私は別に…」
逆にバーダックがもしパラガスのような態度をしたらと考えると、余りにも不自然でそれではバーダックではないと思えてしまった。
「おいおい…それより研究所がヤバそうだ。煙が上がってるぞ!」
トーマの言葉に続いて大きな爆発音が聞こえる。
見れば黒煙が濛々と立ち昇っていた。
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《BlueSkyHero》では【蒼皇那鬼(ソウコウ ナキ)】
《Legend-Of-DragonBall》では【神薙(カンナギ)】
と、サークル名を変える時にPNまで変えたりしたお馬鹿です(笑)
どんなジャンルにも手を出しますが、自分が書くジャンルは少なかったりします…
今はタイバニ(兔虎)にもハマってたり…
基本、親父好きです(爆)