WJ作品中心のSSブログ。
現在はDB(親父中心)、トリコ(コマ総受)となってます。
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Past 10~13は「Relationのブロちゃん達が本筋(原作・映画)の自分達見たらどうなるかなぁ」と言う思いつきでストーリーの中に入れてしまったものです(^_^;)
当初は違うストーリーだったんですが…書いている途中で煮詰まってしまい。
なら、思いつきでも良いから入れてしまえ!と。
ただ、その煮詰まりのせいで締め切りは迫ってくるわ、ページ数が変わってくるわでてんてこ舞いだった記憶があります。
当時…定職ではないとはいえ、派遣でフルタイム働いてましたからね…
主に書くのは金曜の夜~日曜日。
発行した同人誌の後書にも端折らないと入稿に間に合わなかった後悔が…
…というより書いて印刷されてから、後悔の無いモノなんてあったんだろうか、と思ってしまう今日この頃です。
その点、オンライン活動は間違えていても、気になったとしても、簡単に訂正出来るから気が楽だったり(笑)
※当時(2006年12月発行)の作品を一部改訂しております。
↑これも最初の方は「改定」って間違った漢字を使っている事に前回の更新の際に気付きました(爆)
「次で最後だ」
その言葉にベジータは手の中の装飾品を見つめた。
「…ブロリー、持って行け」
返事も聞かずに、ブロリーに投げ渡す。
光を放ちながら弧を描くそれを、ベジータに連れられたカカロットの目が追いかけていた。
「そんなに緊張すんなって。お前なら直ぐに連れて帰れるさ、なぁ?」
ターレスに同意を求められたラディッツはブロリーに笑顔を向けようとしたが、彼の背後に広がった光景に表情を凍らせた。
ブロリーとカカロットの戦い。
覚悟をしていた事だが、ラディッツの目に映るブロリーの姿はあの日の姿に酷似していた。
金色の髪と翡翠の瞳。
唯一、全身の筋肉が膨張したかの様に一回り以上体格が大きくなっている点が異なるが、髪の色と同じ金色のエネルギーに包まれたその姿に震えが走る。
あちらのブロリーの周囲には他にも数名の姿があった。
皆一様に傷を負っており、その中にはベジータ王子の姿も見られたが肝心のカカロットの姿が無い。
「おい、おっさん。何処にカカロットが居るんだよ」
「多分…あれがカカロットだと思う」
ターレスの問いにトオロが答える前に、ブロリーがスッと指を伸ばし、1人の青年を指した。
ブロリーと同じように金色の髪を持ち、翡翠の瞳をした青年。
かなりの傷を負っている事から、同じ姿になれても戦闘力の差がかなりあるのだろう。
「必ず、連れて帰るから」
戻ってきた3人のカカロットに笑顔を向けると、戦いの場へと向かう。
遠くに聞こえていた爆音が近くなり、会話の内容も聞こえ始める。
「カカロットォ!」
耳を塞ぎたかった。
憎しみを込めてカカロットの名を呼ぶ自分の声に。
「…大丈夫?」
その声を振り切り、岩へとめり込んでしまっているカカロットの前に立ち、その姿をもう1人の自分から隠す。
「僕はね…例え自分自身だとしてもカカロットに危害を加えるヤツは許せないんだ」
だが、自らの命を絶つ事は許されなかった
説得されても、己を消したい気持ちに変わりは無かったが、今は目の前に自分であって自分でない者が居る。
この者を倒せば、己を消したいという気持ちが和らぐのではないかと思ったその時。
『ならん!』
直接、脳に響くような声が聞こえてきた。
『この世界はこの世界の者達のモノだ。お前が倒したのでは世界の軸が変わってしまう』
それがトオロの声であると気づいた時には、もう1人のブロリーが目の前に迫ってきていた。
「クッ!」
「貴様から死ね!」
もう1人のブロリーからは完全な殺気が放たれている。
迷いの欠片すらない。
「例え…自分の世界でなくても…世界にどの様な影響が出ようとカカロットは俺が守る!」
ブロリーが力を込めると月光石が光を放ち、髪の色が黒から青へと変色していった。
負の感情に囚われなければ、この姿でも正気を保てる。
ブロリーとバーダックだけはそれを知っていた。
はじめからではない。
制御装置を用い、バーダックの力を借り、やっとの思いで掴んだ力。
それでも5年の歳月が必要だった。
正気を失いかける度に制御装置に押さえつけられ、バーダックに叩きのめされ。どれだけ自分を痛めつける事になろうとも欲した力。
今、その力に月光石がさらなる力を貸してくれている。
バーダックとの訓練では感じられなかった自分の内から溢れ出る力。
「この力で…今度はカカロットを守るんだ!」
ブロリーの攻撃をかわし、後ろへと跳んだもう1人のブロリーは離れた距離から連続でエネルギー弾を繰り出してきた。
それは全てブロリーに向かっており、かわせば己の後ろにいるカカロットへと命中してしまう。
全身をエネルギー波で包むと、ブロリーはその場に踏み止まった。
「へへっ…また…戦いの最中に夢見てんのかな…」
カカロットの声に顔を向けると、困惑した瞳がブロリーに向けられている。
「前から…何度かあったんだ。戦ってる相手がもう1人出てきて直ぐに消えちまう。同じ顔のヤツなのに不思議なくらい心が落ち着いてさ…夢が終わると寂しくなる…なぁ、お前もオレの夢なんだろ…?」
どちらも夢と言え、どちらも現実と言える。
この状況を説明したとして、受け入れられるモノではないだろう。
そう判断したブロリーは視線を前に戻し、自分の知らぬカカロットの問い掛けに答えた。
「そう、だね。だから気にしないで良いよ。目を覚ますまでは、オレが攻撃の全てを受け止めるから」
エネルギーがぶつかり合った場所で爆発が起こる度に、直撃ほどではないにせよ次第にブロリーの身体に傷が増えていった。
最初の攻撃で解っていた事だが、改めて実感する。
こちらのブロリーが自分より強いと言う事実を。
「これでも食らえ!」
一際大きなエネルギー弾が打ち出される。
防ぎきれず弾き飛ばされたブロリーはその身体をカカロットと同じ岩に叩きつけられた。
衝撃で開かれた拳から淡い光を放つ物が零れ落ちる。
容赦無く繰り出されるエネルギー弾に、ブロリーはそれを拾い上げる事が出来ずにいた。
その様を目にしたカカロットは軋む身体をやっとの思いで屈ませると、足元に転がってきたそれを掴む。
「なっ…」
突然、カカロットの瞳から涙が零れ落ちた。
カカロット自身もこれと同じ物を見た事がある。
ブロリーにこれが何なのか聞こうと視線を向けると、無数の攻撃により全身傷だらけになったその姿が飛び込んでくる。
「ブロリー!」
その名を呼び、伸ばした手の先から何かが分かれていった。
不思議な夢を見る度に一欠片ずつ消えていったそれが、自分の中に残る最後の欠片だと無意識の内に自覚する。
分かれた方の自分がブロリーの手を掴むと、残されたカカロットに向かって微笑み、2人の姿は何時もの夢の通り消えてしまった。
手の中に不思議な光を放つ物を残して。
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プロフィール
HN:
神薙
性別:
女性
職業:
事務
自己紹介:
サークル活動時
《BlueSkyHero》では【蒼皇那鬼(ソウコウ ナキ)】
《Legend-Of-DragonBall》では【神薙(カンナギ)】
と、サークル名を変える時にPNまで変えたりしたお馬鹿です(笑)
どんなジャンルにも手を出しますが、自分が書くジャンルは少なかったりします…
今はタイバニ(兔虎)にもハマってたり…
基本、親父好きです(爆)
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