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WJ作品中心のSSブログ。 現在はDB(親父中心)、トリコ(コマ総受)となってます。
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え~と…すみません。

今月末までトリコ系の更新がゆっくりになる…かも?

DBのオンラインでカニ頭祭り【季節ハズレのカニ祭り】に参加する事にしたので、そちらに力を入れたくて…
大筋は出来ているんですけど、トリコ系も過去の作品が無い為SSは全て書き下ろしているので頭の中がごちゃごちゃに(-_-;)
出来る限り更新していこう!とは思っているのですが、不器用なもので…

DB系SSは今のところ改訂ばかりなので然程時間も掛からず(それでも読み直し・打ち直し・確認なんかで1時間は悩みますが…)に更新出来るんですけどね(^^ゞ

DB系SSばかり更新が続くかも知れません…


※当時(2006年12月発行)の作品を一部改訂しております。


「チッ!あいつ等…何やってやがる!」
 忌々しげに舌打ちをするバーダックの視線の先には微動だにしない息子達の姿があった。
 視線がそれた事で隙が出来たと見たのか次々と兵士達が襲ってきたが、片手間にそれらを打ちのめす。
 戦況は野次馬に集まっていた一般戦士が参戦した事により、そこかしこで戦いが起こっている。
「わ、我々に攻撃をするということは貴様等全員、国家反逆罪になるぞ!」
「ベジータ王に攻撃してるお前達が反逆者だろうが!」
 バーダックの家から王が姿を現した時、運悪くエネルギー弾が王を掠めていった。
 避けられなかったのではない。
 自分に少しでも傷がつくような攻撃をしたとなれば大人しく引き上げるか、と思ってわざと掠めさせたのだが…これが失敗だった。
 王に傷をつけてしまった為、兵士達はベジータ王までもを攻撃の対象にしたのだ。
 これに怒りを露にしたのが集まっていた一般戦士達である。
 現王が発令した法令により一般戦士、特に下級戦士達は初めて一個人としての存在が許された。エリート戦士達にモノとして扱われる事が無くなり、遠征に行けば給金もきちんと支払われる。
 そんな自分達を救ってくれた王に対し、王宮付きの        王を守る立場にある兵士が攻撃を仕掛けている。
 それを見逃せる者は1人として居なかった。
 しかし…王宮付きの兵士はエリート戦士の中でも戦闘力が高い者ばかり。一般戦士では動きを鈍らせる事は出来ても傷を負わせる事すら難しい。逆に一撃でも攻撃を食らえば戦線を離脱しなければならない程の傷を負ってしまう可能性もある。
 この場に居るのが自分1人だったならば、とバーダックは考えずにいられなかった。
 守らねばならない存在が多ければ多い程、その攻撃の手を緩めねば守る対象すら傷つけてしまう。それがバーダックの力であり、戦い方であった。
 戦っているのは自分1人ではない。ここに居るベジータ王を守ろうとしている者、そして自分の背後にいる息子達を守らなければならない。
「バーダック!上だ!」
 戦法を模索している最中に聞こえたベジータ王の声に、バーダックは空を見上げた。
 そこでは数十名の兵士達により巨大なエネルギー弾が生成されている。
 スカウターを装着していればこれ程までに巨大になる前に気付けただろうが、悔やんでも遅い。
「オレが抑える!全員散れ!」
 まともに食らえばエリート戦士レベルでも一溜りも無いであろうが、バーダックは自分ならば抑えられるレベルの攻撃だと判断した。
 本来のバーダックの戦い方ならば、この様な攻撃を受ける愚行はしない。攻撃を出来た後の隙をつく為にギリギリでかわし、相手に接近し攻撃を仕掛ける。
 だが、今はこの攻撃を避ける訳にはいかなかった。
 エネルギー弾の狙いは攻撃を仕掛けている自分達ではない。
 身動きすらしないカカロット達なのだ。
「バーダック!幾らお前でも無理だ!」
「此処で息子3人を死なせちまったらロトスに顔向け出来ねぇんだよ!パラガス!テメェはベジータ連れて下がってろ!」
 上空から迫るエネルギー弾に向かい、両の手で押し留める。
 弾き飛ばそうにも周囲に無人の地区は無く、上空に押し返せばその場にはまだ兵士達がいる。
 今は敵対している相手であろうとも、死ぬと解っている攻撃を返す事は出来なかった。
 懸命にこらえるバーダックの身体は、激しい圧力に押され徐々に後退していった。
「バーダック!」
 パラガスの声に危機感を覚え、再び上空を見上げると第2波が生成されている。
 間髪を入れずに打ち下ろされたそれは、バーダックが抑えていたエネルギー弾と交わり、相乗された威力は【狂戦士】すらも簡単に押しやってしまった。
 家の壁は破壊され、振り向くとカカロット達の姿が直ぐ傍らにある。
「テメェ等…ぼさっとしてんじゃねぇ!」
 渾身の力で踏み止まるが、いつまで持つか自分でも解らない。
 力を集中させる為に、バーダックは前方を睨み付けた。すると何処からか力が溢れ出し、押されていた体が踏み止まる。
「クソが…」
 巨大なエネルギー弾の先にいるエリート戦士達は再びその力を溜めている。
 あと一撃。同じ攻撃が加えられてしまったならば、バーダック1人で抑えきれるモノでは無くなってしまう。
 息子達を守るか、多くのサイヤ人を守るか。
 迷っているバーダックの背後から不意に数本の腕が伸びてきた。
「わりぃ、親父」
「何がどうなってんだ?こりゃ」
「すみません、おじさん。大丈夫ですか?」
「狂戦士ともあろう者が…称号を返上した方が良いんじゃないか?」
「へっ、ガキが生意気言ってんじゃねぇよ」
 カカロットも目を覚ましたのかと背後を見るが、未だに動く気配は無い。
「テメェ等こそ今まで何やってた。カカロットは目ぇ覚ますのか?」
 押し留める力が増えた事により多少の余裕がバーダックにも生まれた。
 それでも     一瞬たりとも気は抜けないのだが。
「よく解らねぇんだよ。何かやった気もすんだけどさ。親父、何か見てなかったのか?」
「見て解りゃ聞かねぇよ。この馬鹿が」
 いつもならば、ラディッツを引き摺ってでも戦いに加わるターレスの姿が見当たらず、様子を伺った時には既に何かが行われていた。
 トオロの口が動いたかと思うと、途端に5人の動きが止まり今に至っている。
「でもカカロットはもう大丈夫です。それだけは解ります。だから早くこれを」
 押し戻そうとブロリーが力を込めるのを待っていたかの様に重圧が増す。
 外で戦っている者達もエネルギー弾の生成を止めようとしているが、兵士達に近寄る事も出来ず、負傷者の数は増えている様子だった。
「ザコが…下らねぇ攻撃ばかり思いつきやがって…」
 現在の威力ならば、ここにいる者のエネルギーで壁を作ればカカロットは守れるが、その余波は周囲の者達にも及ぶだろう。
 上空から次々と打ち下ろされ、相乗されていくエネルギー弾。
 それを《打ち返す覚悟》をバーダックが決めた時、見知らぬ二本の腕が背後から伸びてきた。
「誰だ…テメェは…」
 自信に満ち溢れた笑みを浮かべ、5人が抑えていたエネルギー弾を1人で軽々と押し戻す。
 その瞳が上空で更なるエネルギー弾を生成している兵士達を見つけると、その人物は迷う事無く彼らに向かってエネルギー弾を蹴り上げた。
 そう      同族を殺してしまうと言う迷いの欠片すら、その瞳には見つける事が出来ない。非情さと温かさという相反する感情を持つ不思議な瞳の持ち主。
「テメェ等!散れ!」
 バーダックの声に反射的に身体が反応したのか兵士達が慌ててその場から離れるが、中途半端に生成されたエネルギー弾と威力を相乗・圧縮されたエネルギー弾はぶつかり合い、その余波を多少ならずとも受けてしまう。
「「…カカロット…」」
 ブロリーとベジータの呟きにバーダックは耳を疑った。
 この様な非道な行いを表情をピクリとも動かさずに出来る者が自分の息子である事に。
 その表情は     【狂戦士】を思い起こさずにはいられない。
 振り向いた青年はバーダック達に向かって温かな笑みを浮かべると、その場に倒れこんでしまった。
 慌てて駆け寄ると既に青年の姿はなく、眠っていた時のままの姿のカカロットがいるだけ。
「…ホント、オレの息子ながら訳の解らねぇヤツだよな…」
 今の事をパラガスとベジータ王に相談するべきか否か。
 バーダックは取り合えずそれを後回しにし、意識を取り戻したトオロにカカロットを預けると後始末をする為、攻防の続く外へと飛び出していった。

 バーダック、ターレス、ラディッツ、ブロリー、そしてベジータ王子。
 惑星ベジータでも十指に入る者達の本気を出した戦いぶりは凄まじく、敵対した兵士達は後々までその悪夢に悩まされ続ける事となった。

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プロフィール
HN:
神薙
性別:
女性
職業:
事務
自己紹介:
サークル活動時
《BlueSkyHero》では【蒼皇那鬼(ソウコウ ナキ)】
《Legend-Of-DragonBall》では【神薙(カンナギ)】
と、サークル名を変える時にPNまで変えたりしたお馬鹿です(笑)
どんなジャンルにも手を出しますが、自分が書くジャンルは少なかったりします…
今はタイバニ(兔虎)にもハマってたり…
基本、親父好きです(爆)
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